
『原題は「l'enfer(地獄)」』
メロドラマな印象を与える邦題より、原題の方がしっくりくる映画です。
さて、あらすじですが、キェシロフスキが「地獄」編として構想した物語だけあって、いいことが一つもない、サスペンス一歩手前のまさに悲劇の物語。
愛に不器用な三姉妹の織り成すそれぞれの愛の末路、そしてそれを運命付けた家族の不幸な“事件”。ただ、単純な「幼少期の悲劇とトラウマと、運命のように再び再生する悲劇」の物語で終わる訳ではありません。
彼女らが王女メディアに自らをなぞらえ、愛の名の下に互いを傷つけ、そして裏切られる様を客観視する強さを持っていることが、この物語に救いを与えます。
あと、マリー=ジランはけっこうな年のわりに(三十路のはずなんだけど・・?)多感な女子大生役をちゃんとこなしてますし、エマニュエル=べアールはいい感じで「油の抜けた」魅力を発揮してます。